リマのふたつのホテル

ペルー最後の夜のリマのホテルは、日本の旅行会社を通して予約してあった。
ついうっかりと、『空港から近くて、安いところ』と頼んでしまったので、
観光客など誰も泊まってない、セントロの古いビジネスホテルだった。

真夜中過ぎても車の排気音とクラクションがけたたましく響いて、ひどくやかましい。
(クラクションの鳴らし方も、加速の仕方も、日本人の想像を絶するえげつなさ!)
だからといって窓を閉めると蒸し暑い。騒音も暑さも私はわりと平気だったんだけど、
高地では元気だったミゲルが山を下りてから急に頭痛と吐き気を訴えていたので(低地病?)、
冷房付きの部屋に変えてもらえないかフロントに訊きに行こうと思い、ガチャっと廊下に出たら、
目の前に大きな扇風機をかかえたおじさんが立っていた。「これ、欲しい?」と聞かれ、
思わず、「はい...」と答えて、おじさんと(扇風機と)ともにすごすごと部屋に戻る・・・。

その扇風機がまた、、うなだれたまんまで首を振らないんだな〜。
移動させようと思って、取っ手を持って持ち上げようとすると、
首がすっぽり抜けてしまうし。
で、ミゲルもうなだれたまんまだった。(幸い首はもげなかったが。)

念のため言っておくけど、リマの夏の暑さは日本の夏の暑さに比べると
ぜ〜んぜんたいしたことありません。(この日も25度くらいだったし。)
ミゲルが暑がりというか、体調崩してたからブツブツ言ってただけです。

そのホテルから見た風景はこんなん。ま、いかにもリマって感じで。私は好きだな。




翌日。帰路についてるはずだったんだけど、リマ発の飛行機が飛ばず、、、
4本の飛行機を乗り継いで大阪まで帰らねばならない私たちは、丸一日遅らせてリマを発つ
こととなり、航空会社の奢りでサンイシドロ地区のカジノ付き五つ星ホテルに宿泊となった。

プールにはイルカが泳ぎ、食事はフレンチにイタリアン。(ここはどこ!?)
部屋には冷蔵庫もあって(←ペルーのホテルで冷蔵庫初めて見たよ!)ビールやワインが冷えている!
が、すべて非常に高額なので手をつけられず、おとなしくテレビ見てました。
衛星放送のNHKで、ブリ大根の作り方とか落語とか。(ここはどこ!?)

窓の外はこんなん。ここのホテルの客は見事に白人ばっかりでした。
空の色まで違うね。って、そりゃただの偶然だけど。