ペルーアンデスが好きだ!

ポニタと南米

私は幼い頃から音楽が大好きでしたが、まさか「南米」の音楽をやるようになるとは 夢にも思っていませんでした。私と南米というのは、どうもイメージが違う気がするし、 縁遠いものに思えたからです。これは今でも拭いきれないイメージなのですが。

今思うに、最初に南米に興味を持ったのは20代前半の頃で、まあどっちかというと 南米というよりもメキシコあたりでしょうか。原色だらけでワイルドでちょっと イカレタ感じがカッコエエな~と思ったのでした。まあ、GRATEFUL DEAD というロックバンドの 影響ありありなんですけど(笑)。でもま、一瞬エエな~程度の興味でした。

再び南米に目を向けたのは20代も終わり頃だったでしょうか。 私は、人と接するのが嫌いになっていて、毎日ベランダのサボテンのことばかり 考えていました。暇さえあれば、園芸店に行ったり種苗店のカタログばかり読んでました。 で、サボテンはもちろん北米にもたくさん自生しているのですが、私の好きなやつは中南米産の ものが多かったのです。直径何十メートルもある玉サボテンがゴロゴロと生えている風景や、 そいつらが自力で生きてるさまを生で見てみたいなあ~と思ったのでした。

ミゲルとケーナとペルー

民族音楽のレコードをいろいろ聴いて、いちばん好きだったのは、西アジア。 そして東南アジア、東ヨーロッパ、アフリカ、、という感じでした。じつは南米の 音楽というのはあんまり聴いたことありませんでした。

すっかり音楽と縁を切って、植物と会話するアブナ人間になっていた私でしたが、 ある日突然、ミゲルがケーナを吹き始めました。それからというもの、騒音に 耐え続ける日々で、やけくそで私もチャランゴを買ったりしてましたが。(笑) ミゲルが買ってくるCDの中にはごく稀に、私の心に向けてキラリと光るものがありました。

そうこうしている1998年末のこと、 ペルー人フォルクローレグループのプカソンコの里帰りにくっついて一緒にペルーに行こう という話が出ました。同行する友人の中にはスペイン語ペラペラな人もいたし、ペルーの人と 一緒なんだからと安心して(ボ~っと何も考えずに)旅行に参加しました。 ふたを開けたら、なぜかスペイン語力ゼロの日本人6人だけでの旅行になっていたのですが。

この上がメキシコ

ペルーで見つけたもの

そんなわけで、なんの予備知識もなく唐突にペルーへ行ってしまった私でした。 まず、本で見たポンチョを着た人々や神秘的なマチュピチュ遺跡と、大阪弁ぺらぺらで 銭湯好きの在日ペルー人とは、一体どうつながるのか?という最大の謎があったのですが。

ペルーには東京のような大都会もあれば、自給自足の貧しい村もあり、アマゾンの ジャングルがあり、砂漠もあるのです。そして、背広の人もいれば、民族衣装の人もいれば、 裸の人もいるのです。ネクタイ締めた人のすぐ横を風呂敷背負ったおばちゃんが歩いていたりします。 この「なんでもあり」な感じは、民族の混血と地理的な多様さからくるのかもしれませんが、 貧富の差や差別の問題がないわけではないのでしょう。

空港や観光地ではいくつかのフォルクローレグループが演奏していました。 日本でアマチュアグループがよく演奏してる有名な曲が多かったです。 私たちは知り合いの関係で、ふたつの若者のグループと老舗グループの演奏なども 聴くことができました。若い人たちは、ポップなオリジナル曲でありながらも伝統を踏まえた 深みのある音楽をやっていて非常に感動的でした。

そういうのとは別に、踊りのための音楽がありました。 女性がスカートをクルクルひるがえし、男性は激しく飛び跳ねて、何十分でも同じ 繰り返しの音楽で踊り続けます。それから、露店のおじさんがラジオで聴いていた とっても明るくて楽しい民謡。私はそんな音楽にいちばん心を惹かれたのでした。



ペルー、アンデスの基礎知識

南米大陸の西海岸に北から南までどっしりと連なる巨大な山脈がアンデス山脈。
 Demis の地図で確認

山脈の西側はすぐに海岸で砂漠っぽいところが多い。地上絵で有名なナスカ然り。
山脈の東側は大アマゾンの密林地帯。   植生図

山脈とはいえ、尾根は1本ではなく2本あって、その間にはアルティプラーノと呼ばれる 帯状の平原が広がる。もちろん首都リマ(海岸地方)などの大都会には人口が集中しているが、 じつはリマ県のリマ市以外の地域よりは、アルティプラーノのあちこちに散らばる 小さな町の方が人口密度が高いのですね。 標高3000mでも馴れれば暮らしやすいってことなんでしょうか。   人口密度


アンデスの音楽

現在のアンデス音楽は、日本人と同じモンゴロイドである先住民と16世紀に移住してきた スペイン人の文化が混ざり合ってできています。外来音楽の影響の強いもの、土着音楽の 色の濃いものなど、その混ざり具合はいろいろです。 さらに、伝統曲にジャズやロックの要素を取り入れた演奏もあれば、民族楽器を 使ってるだけのアメリカンポップスのような音楽も多く流行しています。


深みにはまる



※「植生図」「人口密度」の親元ページはこちら


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Ponita, 2000-2006